ウォールストリートジャーナル
【モスクワ】4日投開票されたロシア下院選挙(定数450)は、来年3月の大統領選で大統領復帰を狙うプーチン首相率いる最大与党・統一ロシアが議席を 大幅に減らした。憲法改正が可能な3分の2の絶対多数を失い、辛くも過半数の議席を維持するにとどまった。中央選管が5日発表したところによると、開票率 96%の段階で、統一ロシアは投票率49.5%で、獲得議席は238になる見通し。
ロシアでは下院選挙の結果を受けて大規模な抗議デモが発生し、何人かの反政府活動家が逮捕、拘留されたようです。
統一ロシアは今回の選挙で大幅に議席を減らしていますが、野党である公正ロシア、自由民主党は統一ロシアに直接の反抗を示しませんので、実質的には連立の与党といってよく、敗北という表現はあたらないのではないでしょうか。
今回の選挙ではいくつかの不正があったとされ、アメリカ、欧州もこれを強く非難し、牽制しています。
プーチンは今後大統領に再び就任し、自らの地位を盤石なものにしようとしていますがはたして思惑どおりに事が運ぶでしょうか?
今回のデモは一万人規模の非常に大きなものでした。今回のデモがエジプトやリビアでの体制崩壊のシナリオと同じと考えるのは早計すぎると思いますが、従来の体制、システムに反抗するエネルギーは日増しに高まっていると思います。
いずれにせよこれからのロシアの動きには注目する必要があるでしょう。
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